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2023.03.01
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レアゾンでデザイン本部の立ち上げに携わる。組織の統括だけではなく、デザイナー魂を今もなお持ち続けながら、1デザイナーとしても活躍。

こんにちは、経営企画部の赤岩です。 今回は、デザイン本部を統括されている辻本さんにお話を伺ってみました。 印象に残るエピソードを交えつつ、デザイン分野で幅広いキャリアを積まれてきたからこそお話いただけた、興味深い内容となっています。 今までのキャリアについてだけではなく、デザイナーとしての今後の在り方についても、お話いただいています。デザイン業務に携わっている人も、そうではない人も、非常に考えさせられる部分もあると思いますので、少しでもご参考にして頂ければと思います。

辻本 義雄 つじもと よしお 株式会社レアゾン・ホールディングス デザイン本部 執行役員 / アート・デザイン職

大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒。大学卒業後は、デザイン会社にてグラフィックデザイナー、アートディレクターを担当。その後、モバイルアプリケーションの開発・運営会社へ、デザイン組織立上げメンバーとして参画。以降、執行役員デザイン本部長として、全社のビジュアルコントロールと組織運営に従事。2020年4月にレアゾン・ホールディングスに入社し、現在は主にデザイン本部全体の組織オペレーションに加え、プレイヤーとしてソーシャルゲーム事業におけるUIビジュアルのコンセプトデザイン・アートディレクションや、全社に関わるコーポレート系の案件なども担当。

クリエイターとしての可能性を広げ、会社の成長を間近で感じる

赤岩

レアゾンへ入社される前にも様々なご経験をされていると伺っています。今までどのようなご活躍をされてきたのか教えてください。辻本さんのキャリアは、どのような会社から始まったのでしょうか?

辻本

大学を卒業後、最初はデザイン会社に就業し、主にグラフィックデザインを手掛けていました。そこで、キャラクターデザインやロゴデザインを作っていました。ちなみに、この会社での東京転勤がきっかけで、私の可能性が広がったと言っても過言ではないと思います。学生時代は、東京で働くイメージは全く持っていませんでしたが、カルチャーやトレンドの中心地でもある東京へ転勤になったことは、クリエイターとしての可能性を広げる第一歩になったと感じています。

また、東京への憧れが強かったこともあり、とにかくお洒落な場所に行きたい!芸能人を見てみたい!と思い、某有名レコード会社に何とかアポイントをもらってデザインの提案をし、運よく大きな仕事をいただけたことも良い思い出です。

赤岩

夢がありますね!転勤をきっかけに東京でのキャリアが始まった辻本さんですが、そこから別のデザイン会社へ転職されたと伺っています。1社目とカルチャーはまた異なりましたか?

辻本

そうですね、2社目はクリエイターの集まりのような組織で、お洒落なビルのワンフロアを借りて、少人数でメンバー全員がデザイン業務をしていました。この時は、とにかく必死に働きました(笑)。携わっている業務自体が本当に格好良くて、ナショナルクライアントや海外案件が多かったのですが、次から次へと案件が舞い込んでくるので、業務が途絶えることは全く無かったです。

赤岩

ある意味、嬉しい悲鳴ですね(笑)。そこから、前職にあたる3社目で事業会社へ転職されたそうですが、きっかけは何だったのでしょうか?

辻本

2社目までは制作会社だったためクライアントが外にいたのですが、今度は自社で事業を行っている会社のインハウスをやってみたい、と考えたことがきっかけです。制作会社は、基本的にはデザイナーメンバーが多い環境だったので、事業会社で働くことで、デザイナー以外の職種の方々と関わる機会を増やしたいと思いました。

赤岩

具体的に前職ではどのようなことをされていたのですか?

辻本

モバイルコンテンツをオリジナルで開発・運営する会社で、最初はガラケー向けのコンテンツを手掛けており、デコメや待ち受け画像を作っていました。それまでの会社とは性質が大きく異なり、自分たちで0からプロダクトを創り出す、そして何よりクライアントが同僚であるということは大きな変化でした。

また、デザイン組織の立ち上げフェーズでの参画でした。途中からスマートフォン向けのコンテンツも手掛けるようになり、恋愛シミュレーションゲームを作ることになりました。元々、デコメや待ち受け画像など、圧倒的に女性のお客様が多いサービスを展開していたこともあり、恋愛シミュレーションゲームをリリースしたところ大ヒットしたのです。

このことがきっかけで事業内容を変更し、気付いたら約100タイトルもの恋愛シミュレーションゲームを作る会社になっていました。この会社では約14年働いたのですが、6名でスタートしたデザイン組織が13年で約60名程度まで拡大し、東証一部上場も果たし、会社の成長を間近で感じることが出来たと思います。

また、余談ですが、少しの間アメリカのサンフランシスコオフィスに勤務していました。17時間の時差がある日本との対応をしなければならず、どうしても夜遅くまで働かなくてはいけない時もありました。毎晩決まった時間にオフィスの清掃に来てくれる現地の方がいたのですが、顔をあわせる機会が増えてくると次第に仲が良くなり、コーラを飲みながらお互いままならない英語で会話をしたことは、大切な思い出です。私が帰国することを伝えた後のハグは一生忘れられません。

代表の一言でデザイナー魂に火がつき、レアゾンへの入社を決意

赤岩

前職には長く在籍されていたこともあり、普通の会社員ではなかなか経験出来ないような濃い時間を過ごされたのですね。そんな環境から、どのような理由でレアゾンへ転職されたのでしょうか?

辻本

前職の同僚かつ現menu執行役員である三谷さんからのお誘いがきっかけです。今後のキャリアや新しいフィールドを改めて模索し始めたタイミングでもあり、まずは話を聞いてみることにしました。正直、長年勤めた会社から急に環境が変わることへ迷いや不安はあったのですが、定期的なお誘いやレアゾンの社員の方々に何度もお会いする中で、会社の雰囲気や人柄を知り、徐々にレアゾンでの自分の可能性に想いを馳せるようになりました。

最終的に入社の決め手となったのは、代表からの「辻本さんにデザインをやってほしい。お任せしたい。」というお言葉です。この言葉は強く響きました。言葉自体は当たり前でシンプルなのですが、今までこのようなことを言われたことがなかったためです。ありがたいことに他の企業からのお誘いもいくつかあったのですが、私に1人の現役デザイナーとしてのパフォーマンスとクリエティビティを求めてくる方は他にいませんでした。このシンプルな言葉でデザイナー魂に火がつき、まだまだデザイナーとしてアウトプットできるフィールドがある嬉しさを感じたことを今も鮮明に覚えています。

赤岩

代表の一言が、ひとりのデザイナーとしての新しいスイッチが入った瞬間だったのですね。そしてレアゾンへ入社されたということですが、当時は今のようなまとまったデザイナー組織は無かったと伺っています。まずは、どのようなことをされたのでしょうか?

辻本

前職がゲームに特化していたこともあり、メインはゲームのUIデザインやイラスト作成、マネジメント業務でした。また、おっしゃる通り、当時はデザイン系組織という明確なものはなかったので、評価制度設計などの組織構築も行いました。

そんなある日、代表から「このアプリのデザインを辻本さんが全て変えてください。」と言われたことは、今でもはっきりと覚えています。そのアプリをリリースして2・3週間くらいしか経過していない時の話だったので正直驚きましたが、何とか約1カ月半で作り直すことができました。デザイナーとしての力量が試されている!と良いプレッシャーを感じたことは忘れません。

赤岩

そういった思い切りの良さはレアゾンらしいですね!現在のデザイン本部が出来てからもさらに変化があったと思うのですが、デザイン組織の現状を教えていただけますか?

辻本

現在は、デザイン本部の中に5つの部門があります。

  1. ゲームアート部
  2. ゲームデザイン部
  3. 広告デザイン部
  4. サービスデザイン部
  5. WEBデザイン部

簡単に説明すると、
ゲームアート部と②ゲームデザイン部は、名称の通りゲーム事業に特化しています。③広告デザイン部は、外部のお客様の広告デザインを担当するグループと、インハウスでゲームやmenuのCM、広告を担当するグループに分かれます。④サービスデザイン部は、現在は基本的にmenuのUI/UXデザインを担当しています。そして、⑤WEBデザイン部は、menuのキャンペーンサイトやランディングページの制作、また会社のコーポレートサイトやリクルートサイトも担当しています。

デザイン本部は、現在約100名ほど在籍していて、おそらく社内でも有数の大規模組織になっているのではないかと思います。

デザイン本部立ち上げの難しさを感じつつ、達成感も味わう

赤岩

元々確立された組織が無かったところから、ここまで大きな組織にするには苦労もあったと思います。辻本さんからみて特に難しいと感じたことはありますか?

辻本

組織を作る経験は前職でもありましたが、レアゾンでの組織作りは大きく異なりました。具体的にいうと、前職では本当にゼロの状態から自分で判断して組織を作りましたが、レアゾンではデザイナーが既に何名もいて、ある程度決まったルールがある中で組織を作っていきました。なので、今までのカルチャーや作法を馴染ませつつ、新しいルールを決めていく必要がありました。既にレアゾンで働いている人たちがいる中で、組織をグロースさせていきながら、新しいルールを理解してもらうということは責任も重大ですし、難しかったです。

ただ、組織をきちんと整備したことで、メリットはあったと感じています。様々な経験と背景を持ったベテランメンバーが外部からジョインしているので、若手中心にロールモデルを社内で見つけることができ、キャリアパスを描き易くなっていると思います。

また、私自身、レアゾン全体のサービスやプロダクトにビジュアルの専門家として携わり、今までの経験や知見をしっかりと活かすことができていると実感していますし、デザイン本部は可能性が未知数なので、ここから更にデザイナーの働き方や価値向上に努めていければと考えています。

赤岩

今後更に組織を拡大していく上で、特にどの部門を強化していく必要があると感じていますか?

辻本

どの部門も強化が必要ですが、特にゲームデザイン部とサービスデザイン部です。ゲームUIはそもそも経験者が少ないこともあり、人材発掘の難易度が高いです。UI/UXはこの10年で需要が急騰したポジションでもあるため、他社との人材獲得競争が激しく、優秀なUI/UXデザイナーに転職先として自社を選んでもらうことは至難の業です。

サービスデザインについては、グラフィックのスキルが無くても、分析→リサーチ→テストといった一連の流れを設計できる、広義の意味で設計者としてのデザイナーの方にも是非ジョインして欲しいです。

もちろんスキルも重要ですが、レアゾンは他社にない圧倒的なスピード感を持って働くことができるので、それを楽しいと感じることが出来る方はマッチすると思います。

デザイナーは、ただデザインをするだけではなく、+αの知識が必要になる

赤岩

人材獲得の難易度は、年々高くなっていますよね...。この記事を読んで、少しでもレアゾンに興味を持っていただけると嬉しいですね!

少し話が変わりますが、ズバリ、辻本さんから見て、今後デザイナーに必要なことは何だと思いますか?

辻本

ビジュアルとしてのアウトプットだけではなく、データを扱いながら、例えばUXと言われる領域の体験設計なども出来るようにならなくてはいけないと思います。もうデザイナーは、スタイリングをするだけではないですね。

今の時代、AIが勝手にバナーを作ってくれたりデザイン領域でも自動化が進んでいます。ですので、人間の手でしかできないクリエーション部分と自動化できる部分の絶妙なバランスをどう取るか、考えなくてはいけません。また、ここ数年でいうと、スマートフォンの影響も大きく、デザイナーでも、絵を描くドローイング系のツールの活用だけではなく、スマートフォンで表現するにはどう最適化するべきか理解しなくてはいけなく、そのためにはエンジニアリングの知識も必要となってきています。

赤岩

デザイン領域でもAIによる自動化が進んでいるとのことでしたが、やはりクリエイティブなことでもあるので、人間の手でしか出来ないこともあるのではないかと思います。

辻本

そうですね。自動化が進んでいるといえど、まだAIに任せられる業務は限定的です。やはり人間の感情に訴えかけるような部分については、我々人間が作るべきだと思っています。喜怒哀楽に直結するような表現については、機械ではまだ理解できない部分も多く、人間の方が強いのではないかと感じます。

赤岩

これから、デザイナーに求められることも増えていきますが、その分可能性の幅も広がっていくのではないかと思います。

それでは、最後の質問です。デザイン本部としての今後の目標を教えてください。

辻本

デザイン本部は、レアゾンの中でも自律できるクリエイター集団になることを目指しています。各デザイン部門における専門性の中にテックファーストを織り込み、どうグロースしていくのか。課題は山積状態ですが、責任者をはじめ、仲間たちと一緒に力を合わせて課題解決に向け歩んでいきたいです。

そのためにもまずは、デザイナー共通のコンセプト・目指すべき指針となる、レアゾンブランドとしての「デザインフィロソフィー」を策定したいですね。

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EDITOR / NAO AKAIWA

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、新卒でリクルートキャリアへ入社。その後、コンサルティングファームを経て、現在レアゾン・ホールディングスにて採用業務やオウンドメディアの運用/企画へ従事。

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慶應義塾大学総合政策学部卒業後、新卒でリクルートキャリアへ入社。その後、コンサルティングファームを経て、現在レアゾン・ホールディングスにて採用業務やオウンドメディアの運用/企画へ従事。

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