Reazon’s OFFICIAL OWNED MEDIA

CATEGORY

SPECIAL

TAG

ABOUT

2024.07.22
MEMBER

自由な開発環境がレアゾンの魅力。ユーザー心理を理解したプロダクト開発で、世界にインパクトを与えたい。

こんにちは、経営企画部の高橋です。 今回は、ヒューマンインタラクション研究所のプロダクトマネジャーである山本さんにお話を伺ってみました。 スタンフォード大学を休学し、新たなプロダクト開発にチャレンジするためにレアゾンにジョイントした山本さん。 これまでの経歴から現在取り組んでいるプロジェクト、ユーザー理解の重要性などについて語っていただきました。新規事業に興味のある方や、新たなテクノロジーを用いたプロダクト開発に挑戦したいという方の参考となる内容になっておりますので、ぜひご一読いただければと思います。

山本 泰豊 やまもと ひろと 株式会社レアゾン・ホールディングス/ヒューマンインタラクション研究所/プロダクトマネジャー

スタンフォード大学在学中コンピュータサイエンス専攻。大学入学前に、国立研究開発法人産業技術総合研究所のニューロテクノロジー研究グループにて、脳と機械を直結するBCI技術の研究開発に従事。レアゾンのサマーインターンでペット用IoTデバイスのAIモデルの開発を行う。その後、大学を休学して入社し、ヒューマンインタラクション研究所にてエイジテックプロダクトと介護支援ロボットの開発を担当。海外大生向けのサマープログラムの運営にも携わる。

脳情報とコンピュータをつなぐ技術を研究し、レアゾンのサマーインターンへ参加

高橋

山本さんは大学を休学してレアゾンにジョイントしていますね。まずは、レアゾンに入社するまでの経歴を教えてください。

山本

小学3年生から中学2年生まで、父の仕事の都合でシンガポールと北京に住んでいました。日本に帰国して、高校では世界中の大学に出願できるIBを取得し、スタンフォード大学に進学しました。高校卒業から大学入学まで半年ほどの期間があるので、興味のあることを深掘りしてみたいと思い、脳情報をコンピュータや外部デバイスと直接リンクさせるBCI(ブレインコンピュータインターフェイス)技術に注目しました。メーカーフェアに出展していた国立研究開発法人産業技術総合研究所の先生に直接会いに行き、研究をさせてもらえないか打診して、ニューロテクノロジー研究グループの研究職として働きはじめました。元々半年だけの予定だったのですが、大学入学時期にコロナ禍となり、入学を1年遅らせて合計1年半、産総研で研究していました。

高橋

大学入学前から研究に従事していたのですね!なぜBCIに興味を持ったのでしょうか?

山本

受験期にイーロンマスクらが行っているNeuralinkのプレスリリースを見て、BCIを知りました。脳情報とコンピュータをつなぐというSFのような技術が、数十年後に日常的に使われるようになったらすごいことですし、人々の生活が大きく変わりそうだと感じて、深く研究してみたいと思ったのです。

高橋

確かに、これまでの常識が覆るほどのインパクトを与えそうな研究ですね。産総研ではどのような研究をしていたのでしょうか。

山本

脳波を直接解読することでコミュニケーションを支援する技術を使い、ALSや脳卒中などで自ら情報を伝えられない人の脳情報を取得して意思伝達する機器を開発していました。研究を元に製品化する取り組みに挑戦したいと思っていたので、スタートアップを立ち上げてResearch Studioなどの医療系アクセラレータプログラムに出場し、総合優勝することができました。

高橋

大きな可能性のある研究ですね!スタンフォード大学ではどのような勉強や活動をしているのでしょうか?

山本

大学ではコンピュータサイエンスを専攻し、AI分野を勉強しています。個人的に興味があるのは、コンピュータと人の間で生まれる相互作用を研究するヒューマンインタラクションです。また、学業以外ではスタンフォードポーカー部を創設して部長として活動していたり、第一バイオリンとしてスタンフォード・フィルにも所属しています。

高橋

勉強も課外活動も熱心に取り組んでいるのですね。では、レアゾンに入社するきっかけについて教えてください。

山本

大学在学中にサマーインターンを探していたところ、レアゾンから連絡が来て、30分程度オンラインカジュアル面談をしたことがきっかけでした。レアゾンは未上場でキャッシュフローがあり、それを元に新規事業を展開して「世界一を目指すこと」に全力で取り組んでいると聞き、純粋に楽しそうな会社だなと感じました。元々スタートアップや起業に興味があったのですが、企業の中で新規事業を立ち上げられれば、社員と協力してプロダクト開発に集中できるという環境に魅力を感じました。そして、サマーインターンで約3か月間働くことにしました。

自由にプロダクト開発に取り組める環境に魅了された

高橋

サマーインターンではどのような仕事に取り組みましたか?

山本

EC事業部で、ペット用IoTデバイスに搭載される画像認識や音声認識を使ったAIモデルの開発を行いました。AIを使って将来使えそうな機能を作るというミッションを与えられたので、まずはペットの個体識別機能と、行動範囲を定量的に評価する物体検知機能を開発しました。当時開発していたペット用IoTデバイスは、カメラで数十時間ペットを撮影し、膨大なデータをアプリで見返せるという仕様で、ユーザーは自力で気になるシーンを探す必要がありました。しかし、忙しいからこそスマートデバイスを利用しているのだろうと考え、1日の中で面白い瞬間を切り抜いたハイライトを作成する機能も開発しました。

高橋

非常に実用的な機能を開発したのですね。レアゾンのサマーインターンに参加して、どのように感じましたか?

山本

私はプロダクト開発が好きなんだなと実感しました。AIモデルを実装するだけで終わるのではなく、実際に使われる際のUIはどうなり、ユーザーはどう行動するかということを想定して開発するのが楽しかったです。ペット用IoTデバイスの場合は、忙しい中でも簡単にペットの1日の様子を振り返ることができ、SNSにも投稿したくなるはずだと考えてアプリのイメージを固め、資料を作ってチームに提案しました。そして、アイディアを自由に開発させてもらえる環境も、自分にとって非常に相性がいいなと感じました。

高橋

自由にチャレンジできる環境に魅力を感じたのですね。サマーインターンを経て、どのような経緯で入社することになったのでしょうか?

山本

インターン後に何度か渡邉代表取締役らと食事に行き、新規事業案について相談をしました。そこでは、今回はインターン生としてではなく、自分のプロジェクトとしてPOC確立まで進めていきたいと提案しました。インターンを経験して一度は大学に戻ったのですが、レアゾンは自由度が高く、意思決定できる範囲が広いという自分にとって最適な環境ですので、この機会を最大限に活かしたいと考えてチャレンジすることにしました。そこで、大学の友達に声をかけて2人で新規事業案を練り、渡邉代表に提案して、入社した上で実際にスタートさせることになりました。

ユーザーファーストのプロダクト開発で、世界を変えるために

高橋

現在はヒューマンインタラクション研究所に所属していますが、山本さんはどのようなテーマを研究開発しているのでしょうか?

山本

ヒューマンインタラクション研究所は、グループの中でも長期的な特大ホームランを目指している部署です。人にとって最も自然な意図伝達手段である声や視線、表情、手や身体の動作などについて認識する技術を研究する部署にて、私はエイジテックプロダクトの開発に従事しています。私の祖父が補聴器を利用しているのですが、賑やかな環境だと聞こえづらく、聞こえていても解釈できないという問題をどうにかしたいと思い、音声認識と軽量でシームレスなARグラスを組み合わせれば、ユニークな課題解決ができるのではと考えたのです。そして、ReazonSpeechという音声認識技術を使った補聴器の代替として使える軽量なヘッドアップディスプレイデバイスを提案しました。

高橋

音声認識とARグラスを組み合わせたプロダクトとは、具体的にどのようなイメージになりますでしょうか?

山本

メガネと一体になっているか、目立たない軽量なデバイスを装着すると、リアルタイムで音声が字幕となって表示できるイメージです。補聴器は一定の周波数を下げたりあげたりすることで声を聞き取りやすくするという仕組みで、精度が高く高性能なものも登場していますが、ノイズを完全に音声処理だけで切り分けるのは難しいという状況があります。例えばにぎやかなレストランや公園、マイクを使い大人数の前でしゃべる環境などでは、補聴器だと聞き取りづらいことが多いのです。開発を目指しているデバイスは、口の動きを捉える画像認識と音声認識を組み合わせて、精度高く字幕に書き起こすというものです。まずはペインが強い補聴器ユーザーをメインターゲットとしていますが、今後は同時通訳など幅広いシーンで利用できる可能性があると睨んでいます。

高橋

耳が不自由な方だけでなく、一般の人にとっても革新的なプロダクトになりそうですね!POC確立に向けて、どのようにアクションしたのでしょうか?

山本

POC検証のための最速な方法は何かを考え、ベイエリアにあるスタートアップの創設者に駆け寄り、調査がうまくいった際には協業するという条件で、数少ない試作デバイスを貸していただきました。CEOは難聴を抱えているスタンフォード大学の卒業生で、アメリカの難聴マーケットを見てプロダクト開発しているとのことでした。そこで、高齢化が最も進んでいる日本でエイジテックプロダクトを成功させられれば、今後高齢化が加速する諸外国にもノウハウを展開できると熱弁したところ、ぜひ一緒にやりましょうと承諾してもらえたのです。そのデバイスを日本に持ち帰り、介護施設を回り高齢者の方々に試してヒアリングを重ねました。

髙橋

介護施設でヒアリングをして気づいたことはありましたか?

山本

想像以上に、顔にデバイスをつけるという心理的ハードルが高いことが分かりました。補聴器は装着してもほとんど目立ちませんが、それでも装着すると「自分は耳が聞こえなくなった」と認めることになり、心理的なバリアがあるとのことでした。ARグラス自体の評判は良かったのですが、それ以上に周りから見てどう思われるかという心理的ハードルの壁がまだ高いと感じました。より軽量化して目立たなくするか、目立っても心理的ハードルが生じないデザインにする必要があるということを学び、今でも開発を進めています。広く受け入れられるプロダクトにするためにも、ユーザー心理を深く理解することに注力しています。

高橋

現場を回らなければ分からない気づきが得られたのですね。

山本

そうですね。研究開発を中心としたチームではどうしてもテックファーストになりがちですが、私は良いプロダクトを作ることが最優先だと考えています。新しいテクノロジーがどこで使えるかを探すのではなく、この問題を解決するにはどうするかを先に考え、そこから適切な技術を選んでいくというイメージです。そのためにも、ユーザー心理の理解は欠かせません。

優秀な人材とインターンを行い、レアゾンのプレゼンスを向上させる

高橋

現在、他に取り組んでいるプロジェクトはありますか?

山本

介護施設向けの介護支援ロボットの開発にも携わっています。テキストや音声、画像など、様々な情報を処理できるマルチモーダルAIが普及する中で、ロボットの強みはその先で物理的に人やモノと接し、動かしたり触れ合ったりできることです。人から得た情報で何かしらフィードバックをするとなった場合、情報をやり取りするためのエコシステムが必要です。それらのひとつが、人と直接やり取りができるロボットであり、エイジテック領域でのIoTデバイスの開発に注力している理由です。人とデバイスがシームレスに情報をやり取りできるエコシステムの構築を目指して、ロボット開発にも力を入れています。

高橋

壮大な目標に向かって、一つひとつ開発を進めているのですね。山本さんは、海外大生向けのサマープログラムの運営にも携わっていると伺いました。

山本

新規事業という小さなチームでプロダクト開発をしている際に、一度に開発人員を集中的に集めるのは難しいと思い、サマープログラムの間で集中的に開発を進めることを提案しました。世界トップの大学から採用を行い、そこでのレアゾンのプレゼンスを上げるとともに、プロダクト開発に一緒に取り組むエンジニアを大量に集めることになりました。

高橋

どのようにして学生を集めたのでしょうか?

山本

採用イベントとして、スタンフォード大学主催の全米最大のハッカソンであるTreeHacksのスポンサーをしたり、スタンフォード大学とカリフォルニア大学バークレー校が共同で主催したポーカー大会のメインスポンサーをしたりすることで、合計430名の応募を集めました。そこから、ハードウェア開発やAIや機械学習に特化したエンジニアを13名採用しました。

高橋

非常に優秀な人材を集めたのですね!どのようなサマープログラムにする予定ですか?

山本

自らイニシアチブを取れる学生ばかりなので、細かくプロジェクトとタスクを割り振って開発を進めるのではなく、4-5人の1チームに大きなミッションを与えて、スタートアップのように自由にプロダクト開発に挑戦してもらう予定です。リソースと環境が準備されていれば、後は自律的に皆で協力しながら開発できるので、我々は豊富なバジェットとプロダクトを開発するための遊び場のようなファブスペースを用意しました。優秀な人材と一緒にプロジェクトを進められることを楽しみにしています。

高橋

どのようなプロダクトが生み出されるのか、今から待ち遠しいですね。続いて、山本さんの仕事のやりがいを教えてください。

山本

自分が興味のあることに責任感を持って、イニシアティブを取りながらプロジェクトを進められることがやりがいです。どういったプロダクトを作ればいいかを考え、チームメンバーと協力しながら「これいいな、あれもいいな」とアイディアを出し、開発に没頭する時間が一番楽しいです。そして、チーム作りから開発まで、白紙からのチャレンジにでも全力でサポートしていただける環境に感謝しかありません。

高橋

最後に、山本さんにとってのレアゾンの価値を教えてください!

山本

大きなビジョンに向かって成長し続けていくスタンスを、全社員が共有していることが魅力だと思います。新しいチャレンジに取り組む際も、全員が同じ視点の目標を持っているため、「大きな成長を実現するために必要な取り組みか」という明確な判断基準でサポートしてもらえています。そのため、協力を仰ぎやすく、プロジェクトを進めやすい環境となっています。今後も様々なプロジェクトにチャレンジし、最速で実装して社会にインパクトが出るところまでやり遂げたいと思います。

高橋

山本さんの今後の活躍に目が離せませんね!貴重なお話をありがとうございました!

この記事をシェアする

  • Copied!

REAZON’Sの掲載内容や取材・プレス関係についてなど、お気軽にお問い合わせください

CONTACT

レアゾン・ホールディングスに興味が湧いた方は、採用サイトで詳しい情報をご確認ください

RECRUIT
EDITOR / HIROKI TAKAHASHI

1982年生まれ、金融経済新聞社にて編集記者として記事執筆やラジオNIKKEIでのマーケットアドバイザー業務などを経験。その後、コンサルティングファームにて経験を積んだのちに独立。2023年、レアゾンホールディングスにジョイン。

この人の記事を読む

1982年生まれ、金融経済新聞社にて編集記者として記事執筆やラジオNIKKEIでのマーケットアドバイザー業務などを経験。その後、コンサルティングファームにて経験を積んだのちに独立。2023年、レアゾンホールディングスにジョイン。

この人の記事を読む

REAZON OFFICIAL OWNED MEDIA
REAZON OFFICIAL OWNED MEDIA
REAZON OFFICIAL OWNED MEDIA
REAZON OFFICIAL OWNED MEDIA
REAZON OFFICIAL OWNED MEDIA