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2024.01.23
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レアゾン・ホールディングス法務部にて知財チーム発足

弁理士として今後やり遂げたいこと

こんにちは、経営企画部の赤岩です。 今回は、レアゾン1人目の弁理士として今年入社された板東さんにお話を伺いました。 “弁理士”という職業にまだ馴染みがない方もいるかと思いますが、実はどのような人にも関係する可能性があります。 板東さん入社と同時に法務部に知財チームも発足し、今後更に組織が拡大していくことが予想されています。 本記事を読んでいただき、弁理士とは一体どんなことをしているのか、そしてレアゾンの知財チームとして目指していく方向はどこなのか、今後の皆さまの仕事に役立つお話もあるかと思いますので、是非ご参考にしていただけますと幸いです。

レアゾン法務部に知財チーム発足!

今回お話を伺った弁理士である板東さんに入社いただいたことで、レアゾン法務部の中に新たに知財チームが発足しました。知財チームは、レアゾンの事業を、特許や商標などの知財の観点からサポートすることが仕事です。つまり、自社の事業が他社の知的財産権を侵害しないようにすること自社の事業を知的財産権で保護することがメインの業務となります。

例えば、開発中の新規事業や新機能について事業部からヒアリングを実施し、特許として保護できる内容がある場合は、特許として権利化する手続きを行います。また同時に、他社の特許を侵害することがないかどうかを細かく調査し、様々な策を講じています。

板東 雄二郎 ばんどう ゆうじろう 株式会社レアゾン・ホールディングス 法務部 知財グループ

首都大学東京(現、東京都立大学)・大学院卒。大学院在学中に弁理士資格を取得。新卒でキヤノン株式会社へ入社し、約5年半特許業務へ従事。その後、伊東国際特許事務にて海外特許の権利化業務の経験を経て、株式会社マネーフォワードにてSaaS関連の特許や意匠の権利化業務や社内研修を担当。現在は株式会社レアゾン・ホールディングス法務部にて、グループ全体の特許や商標に関連する業務へ従事。

なぜ弁理士を目指したのか?

学生時代理系だったこともあり、周囲は研究開発職で就職をする人が多かった中、私自身は周囲とは異なる職に就きたいという漠然とした気持ちがあり、“弁理士”という仕事を見付けました。そこで、具体的な仕事内容について調べていくと、“知的財産(アイデア、デザイン、ブランドなど)を扱う仕事で、理系の知識だけではなく法律的な知識を要求される仕事”であることを知り、「何となく面白そうだな」と感じたことで弁理士を目指すことになりました。

ファーストキャリアを、比較的軽い気持ちで選んだ感覚もあるのですが、実際にキャリアを積み重ねていく上で弁理士の魅力を実感しています。例えば、開発中のサービスに関する特許を取得できた際の発明者が喜ぶ顔を見た瞬間は、私も喜びと達成感で溢れます。

また、特許が認められるには“新規性(=世界初であること)”が必要であり、①最新のサービスや技術を日々触れる機会があること、②特に事業領域が広いレアゾンにおいては新技術や新サービスにキャッチアップするだけでも一苦労ですがそれを越える面白みがあること、は弁理士を目指して良かったと感じるポイントです。

今までどのような経験をしてきたか

大学院時代に弁理士資格を取得し、新卒でキヤノン株式会社の知的財産法務本部へ入社しました。当時、知的財産法務本部だけでも400名以上のメンバーが所属しており、特許業務に関する基礎を徹底的に学び、非常に鍛えられた記憶があります。この経験が今の私の弁理士人生を築き上げていると言っても過言ではないかもしれません。当時の上司や同僚には未だに相談に乗ってもらうことも多いです。

新卒入社した1社目のキヤノンを辞めて転職する際に、これからはキヤノン株式会社という大企業に守られた環境から、自分の力で頑張って稼いでいかなければならない環境へ変化する、という心境になったことは今でも覚えています。

その後、海外特許の経験を積みたいと思い、大手特許事務所である伊東国際特許事務所へ転職しました。最初の転職ということもあり、大企業に良い意味で守られている環境から、今まで以上に自発的に動かなくてはいけない環境へ変化することへ、ワクワク感もありつつ不安もありました。この事務所では、結果的にコロナの大流行により渡米は叶いませんでしたが、米国滞在のビザを取得してパテントエージェント試験(*1)を受験する機会を用意してもらうなど、グローバルな視点を養うことが出来ました。

次に、株式会社マネーフォワードの知財戦略部へ移り、Saas関連の特許や意匠の権利化業務、社内研修など、幅広い業務に携わりました。たまたま同日入社したPdMの方とのランチをきっかけに特許を取得したり、親しくしていたデータサイエンティストの方と一緒に発明者となってAI関連の発明を特許出願して社内で表彰していただいたりと、楽しい思い出が多くあります。その後、更なるチャレンジの機会を求めてレアゾンへ入社しました。

*1.パテントエージェント試験:米国の弁理士試験

レアゾンへ入社したきっかけ

レアゾンの法務部長である松村さんから、「知財部門の立ち上げをして欲しい」と声をかけてもらったことがきっかけです。当時の私はレアゾンという会社を知らなかったのですが、企業HPを見て“世界一の企業へ”をビジョンに掲げており、「大胆な会社だな」と驚いた記憶があります(笑)。

そして、幅広い事業の中でソーシャルゲーム事業も展開していることを知り、特にゲーム分野は特許の争いも活発のため、特許業務の重要性も高く責任も重いですが、その分やりがいが大きく面白い仕事が出来そうと感じました。レアゾンのメンバーに何名か会い、改めて本気で世界一を目指している企業であることを理解し、そのような企業に知財専任メンバーの1人目として入社できることは非常にチャレンジングで、自分自身の成長環境として最適な場であると思いました。

また、知財領域にこれから力を入れていくフェーズということもあり、既に整備されているフローが存在しているということもないので、自由度が高く常に攻めの姿勢で向き合いながら、自分がやりたいことを存分に出来るのではないかと感じました。

実際に入社して感じること

仕事の幅が広く、想像以上に楽しいです。レアゾンは事業領域も広く事業の振れ幅も大きいため、多くのビジネスや技術に携わることが出来るので、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組んでいます。また、海外での特許や商標の権利化も進めているので、今までの培った知見も活かしながら、様々なことを経験できています。通常の何気ないミーティングで「世界一を目指しているのであれば、○○すべきだ」という発言がナチュラルに出た時は痺れました(笑)。

また、レアゾン入社初日の研修で執行役員の山敷さんが「何かを始める時に出来ない理由は簡単にいくらでも思い浮かぶが、世界一を目指すのであれば出来るようになる理由を探さなくてはいけない」と言ったことが印象深いです。素直に「すごくかっこいいな」と思いました。“事業の推進に際して、知財の観点でのリスクを事前に発見・評価すること”が、知財の主たる仕事の1つだと思っていましたが、この発言を聞いてそれだけでは不十分であるということを痛感しました。

レアゾンには世界一を目指し優秀な人材が集まってきているので、生み出されるアイデアなどの知的財産のレベルも非常に高いと感じます。そのような刺激的な環境で働くことが出来て、自身の更なる成長に繋がっていることを実感できて楽しいです。

今のミッションは?

社内に埋もれている発明を発掘して権利化すること、社内での知財への意識を高めてもらうことが重要なミッションです。また、事業部の発明を日本語で適切に表現してそれを特許化することも重要なミッションの1つで、日本語の言い回しを試行錯誤しながら、特許庁の審査官との議論を進めていきます。特許出願を検討する上で、事業にとって権利取得を目指す価値があるものなのか、既存の権利やサービスを調査して他社と差別化できているのか、様々な観点でチェックする必要があります。

また、商標については、検討中のサービス名称について事業部から連絡があった際に、最新の判例を含む過去の事例や他社のブランド戦略、紛争事例などを把握しながら、他社商標と比較して問題ないかを調査します。自社で商標を安全に使用するために、そして、他社の模倣を排除して自社ブランドを確立していくために、慎重に商標手続きを進めていきます。

下記が、知財業務フローの大枠になります。

例えば、ソーシャルゲーム事業でいうと、『ブルーロック Project: World Champion』の開発仕様書を事業部から共有いただいたり詳細をヒアリングしながら、特許化すべき内容を探しています。また、『menu』事業では、開発予定リストを共有いただき、定期的に特許を検討する時間を設けています。実際に、ソーシャルゲーム事業・『menu』事業共に、複数の特許を出願中です。

今後知財チームを拡大する過程で必要なこと

レアゾンには、未だ私が把握できていない事業や技術がたくさんあり、それらを継続的にキャッチアップできるような仕組みを作らなくてはいけないと考えており、これから力を入れなくてはいけません。事業理解のために、自社プロダクト含む様々なプロダクトを積極的に利用するようにしています。例えば、ソーシャルゲーム事業の理解を深めるために、自社だけではなく他社のゲームもプレイして勉強しています。つい、かつての私のゲーマー魂が蘇りのめり込んでしまうこともあり、娘から「パパまたゲームしてる!」と言われてしまうこともしばしばあります(笑)。

また、レアゾン全体の知財関連業務をメインで担当しているメンバーは実質私1人のため、一緒に組織を拡大してくれるメンバーが必要です。今後開発予定の新規プロダクトの話を既に複数いただいており、特許になりそうなアイデアが多くあります。どれから手を付けていくべきか悩ましい程でやるべきことも多く大変なこともありますが、携わる範囲が非常に広く常に新しい経験を積むことが出来るので、そのような環境で楽しみたい方は、是非知財チームへジョインしていただきたいです。

知財チームが目指す組織像

知財チームは、“権利行使も視野に入れて、企業の成長へ積極的に貢献できる知財組織”を目指したいと考えています。日本のIT系スタートアップ界隈でも、知財専任の人材を雇用している企業が増えてきており、そのような企業では着実に特許の出願件数が増加しています。また、特許活用の一環として、プレスリリースや営業資料で特許取得済みであることをアピールする企業もあり、徐々に知財が重要視されてきているように感じます。

一方、特許は本来、“私たちが開発した独自の技術を一定期間独占するための権利であり、特許はビジネスのための極めて強力なツールとして活用できるもの”です。特許権や商標権は取得や維持するためのコストは発生するので、ただ権利を取得しているだけではなく、コストも意識しながら権利行使ができるような強い特許を目指すことが質の高い知財活動に繋がり、企業の成長を後押しするのではないかと思います。

また、今後は、有効な権利を多数取得して、状況によっては特許をライセンスすることも目標です。それを実現するためには、事業にとって重要な技術や発明を発掘して高度な特許実務を遂行し続け、自社や他社の事業理解を深めて粘り強く知財活動を進めていかなくてはいけません。もちろん知財チームだけで実現できることではないですし困難な道のりにはなりますが、レアゾンが世界一を目指す上では大きな目標として掲げたいです。

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EDITOR / NAO AKAIWA

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、新卒でリクルートキャリアへ入社。その後、コンサルティングファームを経て、現在レアゾン・ホールディングスにて採用業務やオウンドメディアの運用/企画へ従事。

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慶應義塾大学総合政策学部卒業後、新卒でリクルートキャリアへ入社。その後、コンサルティングファームを経て、現在レアゾン・ホールディングスにて採用業務やオウンドメディアの運用/企画へ従事。

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