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2025.09.11

JAM de NIGHT:デザイン業界の“混ぜる”が拓く未来とは? 領域を超えた対話と交流のイベント開催

プロダクトデザイン、ブランディング、映像、ビジネス開発。現代において、デザイナーの活躍の場は、かつてないほどに広がりを見せています。同時に「デザイナー」という肩書も細分化されており、例えば、事業会社でプロダクトの長期的な視点に関わるデザイナーと、制作会社で多様なクライアントワークを担うデザイナーとでは、同じデザイン業界にいながらも、その視点や経験は大きく異なっています。 この変化の時代に、デザイナーはどこへ向かうべきなのか? 株式会社レアゾン・ホールディングス(以下、レアゾンHD)のデザイン組織であるビジュアルコミュニケーションユニットは、そんな問いに向き合い、デザイン業界のさらなる発展とクリエイター間の交流促進を目指すセッション型イベント「JAM de NIGHT(ジャム・デ・ナイト)」を開催しています。本記事では、企画者である山口暁亨(やまぐちあきなが)氏と首藤舞央梨(しゅとうまおり)氏に、イベントに込めた想いや狙い、そしてビジュアルコミュニケーション部が描く未来について語っていただきました。

山口 暁亨

やまぐち あきなが

株式会社レアゾン・ホールディングス/デザイン本部/ビジュアルコミュニケーションユニット/VP

福岡から上京後、WEB制作やブランディングを行うクリエイティブエージェンシーに入社。社内ベンチャーとして映像とデザインを軸としたチームを立ち上げ、音楽、化粧品、ファッションを中心としてアートディレクションに従事。 2023年レアゾンHDに入社し、ビジュアルコミュニケーションユニットを発足。現在はホールディングス全体のブランディングやデザイン監修、新規事業のブランディングなどを行う。

首藤 舞央梨

しゅとう まおり

株式会社レアゾン・ホールディングス/デザイン本部/ビジュアルコミュニケーションユニット/ディレクター/デザイナー

福岡県出身。2023年4月、レアゾンHDに新卒入社。デザイン部ビジュアルコミュニケーションユニットにて、ディレクター/プロダクトデザイナーとして、ブランディング業務や新規事業のデザイン業務に従事。

JAM de NIGHTとは? 即興から生まれる創造の場

水口

まず、このJAM de NIGHTというイベントを企画された背景や、どのような想いが込められているかお聞かせください。

山口氏

「デザイナー」と一言でいっても、事業会社、制作会社、フリーランスなど、かなり多様化しています。私自身、もともと制作会社にいたので、事業会社と制作会社のイベントそれぞれに参加するのですが、面白いほど人が被りません。同じデザイナーという名前なのに、仕事の進め方も中身も全然違うため、「現場を横断してリアルな声を交わし合える場が少ない」と感じていました。もっとフラットに語り合い、混ざり合い、刺激し合える場所ができないかと思い、「JAM de NIGHT」を企画しました。ここから新しい視点や出会いが生まれるといいなと思っています。 

首藤氏

私は九州で就職活動をしていた頃はデザインに関する情報が少なく、主にオンラインイベントで知識を得ていました。その後、上京してレアゾンHDに入社し、新卒1年目のときに「Designship」というオフラインイベントに参加しました。Designshipとは、デザイナーやデザイナー志望者、デザインに興味を持つ人達が集まる年1回開催されるイベントです。そのイベントで、他社のナレッジに触れたりデザイナー仲間と繋がったりすることに大きな価値を感じました。この経験が、今回のイベントを企画する強い動機になっています。

JAM de NIGHTが他社のイベントと違う点としては、「事業会社」と「制作会社」両方のデザイナーさんを集めるように設計されているところです。同じデザイナーでも働き方がかなり違う双方のデザイナーを集めることで、新しい学びがあるのではと考えています。また、事業会社の中で制作会社的な働き方をしており、事業会社、制作会社どちらの出身の方も集まっているビジュアルコミュニケーションユニットだからこそ、開催しやすいテーマだと感じています。

水口

事業会社と制作会社では、具体的にはどのような違いや課題があるのでしょうか?

山口氏

事業会社と制作会社のデザイナーでは、担うミッションに応じて得意な領域が自然と異なってくると感じています。

事業会社のデザイナーは、一つの事業をじっくり育てる中で、当事者意識を持って戦略を言語化する力が強みです。 一方で、制作会社のデザイナーは、様々なプロジェクトを包括的に手掛ける中で、課題解決力や質の高いアウトプットを生み出す力が強みと言えます。

これはあくまで役割の違いによる傾向ですが、だからこそお互いが学び合える点も多いと考えています。例えば、事業会社のデザイナーは制作会社から表現の多様性やものづくりの追求、制作会社のデザイナーは事業会社からビジネスへの深いコミットメントや戦略の言語化を学ぶことで、互いに成長できる素晴らしい関係が築けるのでは、と思っています。

交流の価値を最大化するデザイン:一方通行ではなく、交わる場を作りたい

水口

参加者の皆さんにはどのようなものを感じ、持ち帰ってほしいですか? 最終的なゴールイメージを教えてください。

参加者には、積極的に登壇者とコミュニケーションを取ってほしいと思っていますし、事業会社所属の方には制作会社の考え方を、制作会社所属の方には事業会社の考え方を持ち帰ってほしいなと思っています。また、ここをきっかけに色々と交流が深まっていくといいなと。先に話した通り、制作会社と事業会社が絡むイベントは非常に珍しく、他社さんのイベントでは事業会社は事業会社だけのイベント、制作会社は制作会社のイベントとして完結していることが多いのが現状です。

首藤氏

参加者の皆さんにとって、明日からのデザインへのモチベーションが上がるような場になれば嬉しいなと思います。また、JAM de NIGHTでの出会いから、新しい仕事やコラボレーションが生まれたら嬉しいなと思っております。

参加者交流を高める仕掛けと裏話:交流の重要性を改めて認識

イベントの成功は、ただの発表会や一方向の情報提供だけではなく、参加者間に生まれるリアルな対話の価値で測られるべきだと山口氏と首藤氏は語ります。

水口

交流の質を高めるためにどのような工夫をされていますか?

首藤氏

アンケートの結果を受けてブラッシュアップしていくのはもちろんですが、参加者の方の声を聞くことを大切にしています! 交流会の時に自分も会話に入ってイベントの改善点などを率直に聞いたりもしています。

また、LT(ライトニングトーク)は若手のデザイナーに限定して登壇機会を設けています。若手の登壇は、彼らの苦労や成功体験のストーリーが参加者に響いたようで、「新鮮な視点が面白い」と意見をいただきました。イベント運営については、毎回試行錯誤しながら改善を重ねている段階です。

山口氏

初回開催時に交流会が非常に好評だったため、交流会の時間を多く設けたりしています。イベント終了後は参加者アンケートに目を通したり、反省会を行って次回の企画のクオリティを高めていくようメンバー達で話し合っています。

交流会用の飲食物は「デザイン性が高いか」「手で食べられるか」「冷蔵庫を使わなくて良いか」という基準で選んでいて、食べることをメインにしないようにしています。名刺交換などが多い交流会では、手が汚れないものが好まれるので、ピザやお寿司など一般的なイベントフードは避けています。第2回では、「JAM de NIGHT」という名前に合わせて、食パンとジャムを提供するといった遊び心も取り入れました。そのアイデアが斬新で、参加者の皆さんにとても好評でした!

「JAM de NIGHT」という名前に合わせて提供した苺ジャム
片手で食べられるようなポップなお菓子達
01/02
水口

これまでの開催での裏話やハプニングがあったら教えてください。

山口氏

裏話としては…本番も盛り上がるのですが、本番前の控室の方が登壇者同士の交流が活発で盛り上がりすぎ、本番で話す内容が若干減ってしまうということがありました(笑)

水口

「あ、その話は本番で使おうと思ったのに!」みたいなことが起きるわけですね(笑)。司会者としては少しハラハラするかもしれませんが、それだけリラックスした良い雰囲気なのは素晴らしいです。

山口氏

そうですね。それだけ登壇者の皆さんにとって刺激的な交流の場になっているということかと…(笑)。控室での化学反応が、本番での一体感や良い空気感を作り出しているのでは、と思います。

クリエイターの「交わる」場のさらなる成長へ:業界と職種の垣根を越える未来を創造するために

水口

現在オフラインのみとのことですが、将来オンライン配信も視野に入れていますか?

山口氏

今後、オンライン配信やハイブリッド形式での開催も検討していますが、配信クオリティの担保や、オフラインでの交流価値を損なわないためのバランスを考慮し、現在テスト段階にあります。

水口

イベントで具体的に生まれた新しいプロジェクトやコラボレーション事例はありますか? また、最後にJAM de NIGHTが目指す未来について教えてください。

首藤氏

このイベントで出会った人同士で仲良くなって飲み会に行ったり、別の機会で集まったりしていることはあるようです! 今後もそんな事例が増えればと思っています。 参加者が「明日からもっとデザインを頑張りたい!」と思ったり、JAM de NIGHTで得たナレッジを活用できたら嬉しいなと思います。JAM de NIGHTがデザイナーという職種の活躍に繋がるよう頑張っていきたいです。

山口氏

例えば、第1回目に登壇していただいたWEB DESIGNINGにうちの会社が紹介されたり、また、ディレクターを担当していただいているこぎそさんが、第1回目で知り合ったWEB DESIGNINGの別のイベントに登壇していたりしています。すでに、コラボレーションは一定して生まれていると思います。

デザイン業界の未来は、AIやノーコードなど、デザインに関わる技術領域も急激に進歩しており、その変化を受け入れながら、デザイナーたちが柔軟な思考力を持ち、多様な視点で課題解決に取り組む力が求められています。

JAM de NIGHTは、このような時代においてデザイナーを助ける存在となることを願っています。イベント内でもAIとの向き合い方やデザイナーのキャリアについて議論が交わされており、いかにAIと付き合っていくかという点が今後も主要な議題になっていくと思います。

まとめ:JAM de NIGHTが描く未来への第一歩

JAM de NIGHTは、私たちレアゾン・ホールディングスのデザイン組織がデザイン業界のさらなる発展とクリエイター間の交流促進を目指すために立ち上げたイベントです。

本イベントの核心は、異なる職種や領域で活躍するデザイナーやクリエイターが出会い、対話する中で生まれる化学反応にあります。例えば、制作会社ならではの多様な視点と、事業会社が持つ深い専門性。これらの異なる強みが交わることで、個々の知見は深まり、組織の壁を越えた新しいアイデアが生まれます。

この交流こそが、個人の成長を促し、ひいては業界全体を前進させる原動力となると確信しています。多様な才能の融合を通じてデザインの価値を最大化していくことは、単に一企業の価値を高めるに留まりません。それは、『デザイン』という一つの職業・スキルを通じて、業界全体の可能性を切り拓く上で極めて重要なことだと、私たちは考えています。

イベント最新情報: @JAM_DE_NIGHT

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RECRUIT
WRITER / YUKI MIZUGUCHI

コンサルティング会社の秘書としてキャリアをスタート。2019年にレアゾンホールディングスにジョインし、管理部として広範囲な業務に従事する。 2025年より、社内広報や商品広報を手掛ける。

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